件名の通り、2021/4/1~4/14で講談社文庫、講談社タイガの作品の多くが50%pt付与で実質半額なので森博嗣作品を羅列する。
4,278円(ポイント付与2,139pt)。
単巻で10冊揃えると倍以上の9,999円なので、その半額で合本版が買えるうえにポイントも50%付与されるのでかなりのお値打ち。(もちろん、中古の紙で揃えればもっと安く買えるかもしれないけど)
「すべてがFになる」のデビュー作から始まる森博嗣の長い作品群の幕開け。
正直私は最初に「すべてがFになる」を読んであまりピンとこなかったタイプなので、もし一巻目で気に入らなかったとしても続けて読んでみることを推奨。
私は3巻目の「笑わない数学者」でようやくハマったタイプ。
5巻の「封印再度 WHO INSIDE」で一区切りつくので、時間があればまずそこまで読むのがいいかも。
S&Mシリーズの次に発売された通称「Vシリーズ」。
S&Mと関係あるものの、ここから読み始めても問題ない。
そうはいっても、ジャンルが大幅に変わるわけではないので、やはり「すべてがFになる」から入るのがいいと思う。
S&Mから登場し続けている(というか、多くの森博嗣作品に関係がある)、真賀田四季博士を主人公にした春夏秋冬のシリーズ。
もちろんここから読み始めることもできるけど、少なくとも「すべてがFになる」を事前に読んでおくことが基本。
あと関連シリーズでGシリーズとかXシリーズとかもあるけど、森博嗣にハマってから追いかければそれでいいと思う。
最初の頃、シリーズを5冊出して1冊短編集を出すというターンだったので、何冊か短編集も出ている。
これは森博嗣自薦短編集と短編集「どちらかが魔女」を収録した合本版。
長編シリーズに手をつけるのはちょっと、という人も、短編集は様々な切り口で書かれたものが多いので、ここから試しに読んでみて自分の感性と合うかどうかのチェックをしてみるのもいいかも。シリーズの登場人物が出てくる短編もあり。
おすすめは「ぶるぶる人形にうってつけの夜」(ただしS&MとVを読んでいることが面白さの理由)
S&Mシリーズ系統はミステリィというジャンルだけど、百年シリーズはミステリィというよりも(謎を解明するという雰囲気はある)、SF寄りになった作品群。
百年密室と迷宮百年はおすすめなのでミステリィ系にはうまくハマらなかった人にも読んでほしいけど、最終巻(?)の「赤目姫の潮解」はどうしてこうなった……本当にこれが百年シリーズでいいのか……という状態に陥ることは間違いないので、なんというか、この巻だけはおすすめしにくい……
読んだ上で理解できなかった場合はコミカライズがある。(セール対象外)
百年シリーズはコミカライズもされている。(セール対象外)
はい。
「彼女は一人で歩くのか?」から始まる通称「Wシリーズ」。
大分先の未来、ウォーカロンと呼ばれるアンドロイドが日常に溶け込み、人工細胞によって人間が死ににくくなり、全世界的に子供が生まれなくなった世界の話。
人間とは何なのか、というのが主軸のテーマかな。
他シリーズとつながりがあるかどうかはその目で確認していただくこととして、ミステリィというものではなく、ジャンルはSF。
私はミステリィにもSFにもこだわりはないのだけど、森博嗣長編シリーズのなかでは上位に相当するものだと思う。他シリーズは一巻ごとの終わりが明確なところがあったけど(ミステリィなので事件が終わって犯人がどうとかする、という区切りがある)、こちらは一巻ごとは「一段落」という感じで、10巻全部でひとまとまり。
文字を読むことが不得意で、勉強が大嫌いだった僕。大学4年のとき卒論のために配属された喜嶋研究室での出会いが、僕のその後の人生を大きく変えていく。寝食を忘れるほど没頭した研究、初めての恋、珠玉の喜嶋語録の数々。学問の深遠さと研究の純粋さを描いて、読む者に深く静かな感動を呼ぶ自伝的小説。
シリーズ外だけど面白いから読んでね。
特に理系の学生などにヒットすると思う。
劇的な事件や出来事があるわけでもない、一人の研究者を中心とした静かな物語。
小説外としてエッセイ的なものもある。
ただし森博嗣ファンアイテム的な要素が強いかも。
本当はスカイクロラシリーズをおすすめしたいけど、中公文庫なので今回のセールの対象外。
映画版は脚本が大幅に変わっているので同じものと思わない方がいい。
以上です。
読んだことがないならミステリィなら「S&Mシリーズ」かSFなら「Wシリーズ」から始めると良いと思う。